銅管をキャンプ用コンロで加熱してお湯を作ろうと閃いた方はたくさんいると思います。
私も「これは素晴らしいアイデアだ!」と、1mほどの銅管を丸めてコールマンのガソリンバーナーで加熱してみたことがあります。
1mほどでは全然加熱されず実験は失敗。無知でしたね~。
この失敗を生かして自作した銅管コイル式床暖がうちの作業小屋で上手く稼働していますので、これから自作熱交換器を作ろうというDIY好きの方の参考になればと、紹介します。
目次
銅管床暖房のしくみ
といいましても、だれもが思いつくシンプルな構造です。
循環しているのは水道水です。万が一、漏れても・・こぼれても安全です。
必要な銅管の長さ
まずどのくらいの銅管があれば熱交換器として使えるかの目安に・・・。
今回作成した床暖は、暖房面積が2畳ほどです。
↓ 配管状況
↓ タイルを施工後
この床下配管の延長は約20m。
使用銅管は、なまし銅管Φ8㎜ 厚さ0.8㎜ 長さ20m 配管部品.comで7000円程。
ストーブ側の銅管コイルの延長は約20m
使用銅管は、なまし銅管Φ6㎜ 厚さ0.8㎜ 長さ20m 配管部品.comで5000円程。
なぜ、Φ6とΦ8を使い分けているかといいいますと、大した理由はなく、銅管コイルの作成を容易にするためです。
Φ8をコイル状に巻くのは人力だと少々きついです。
ストーブ側 銅管コイルの作成
銅管コイルは、塩ビ管や空き缶など適度な直径のものに巻き付ければ簡単に作成できます。
なまし銅管はかなり柔らかいので、金属を自在に曲げられて楽しい工程です。
今回作成した銅管コイルは、直径が大中小と3重になっています。
ただし、3重コイルの一番外側はぬるま湯程度にしか加熱されません。このコイルが断熱材代わりになって内側の2個のコイルへの熱が逃げないようにしていると解釈しています。
銅管コイル上方のキャンプ用鍋
お湯タンクです。車、バイクで例えると冷却水のリザーバータンク的な役です。少しづつ循環水は減っていくので300㏄程のタンクの水位をみて追加しています。月に一度くらいです。
ステンレス鍋を銅管コイル上方に設置しているのは熱効率のためです。銅管コイルを通過した熱気がステンレス鍋にあたりお湯タンクが加熱保温されます。
銅管コイルとステンレス鍋を支えるフレーム
銅管コイルはフニャフニャと変形します。その上に鍋を載せると不安定ですので、ステンレス丸棒とステンレスフラットバーでフレームを作り支えています。
床下側 放熱銅管
Φ8㎜なまし銅管を使用。循環の抵抗が少ないかな程度の理由でΦ8としています。熱効率的にΦ6の方がいいのかは分かりません。
少しでも均一に熱が広がるようにと銅製パネル(0.3㎜銅板)を半田付けしています。効果のほどは検証しようがありません。
タイルとモルタルに埋没後に「銅製パネルを付ければよかった」と悔やんでも修正できませんので出来るアイデアはやっておきます。
使用熱源
煮炊き用石油コンロ トヨトミ製 K-3F 出力2.15KW です。
選定理由は五徳があって銅管コイルを置きやすそうだった・・・だけです。
循環用ポンプ
Amazonで販売されている水槽用ポンプです。
定格電圧12V 定格電流350mA 消費電力4.2w 揚程3m 240ℓ/h 消費電力4.2w
ポンプの設置位置は加熱用銅管コイルの入口です。つまり一番温度が低いところになります。35℃くらいにしかなりませんので水槽用ポンプで大丈夫です。
使ってみて
この組み合わせで4畳半天井3mと高めの小屋を十分暖房できます。外気温は0℃です。
立ち上がりには30分ほど必要で、1時間で裸足でちょうどよいくらいになります。
熱源ストーブも室内に置いているのでだんだん気温も上りますが、熱をほとんど床に吸い取られている感じで、室温の上昇はゆっくりです。
ストーブを全開で運転していると2,3時間後には裸足だと熱くてサンダル必要になりますので火力を落としています。
この熱いと感じる時のステンレス鍋のお湯の温度は65℃から70℃です。これは銅管コイル直後の温度で床の温度ではありません。
65℃~70℃のお湯が床下に流れ込み、放熱してコイルに戻るときは30℃くらいになっています。
床暖のいいところ
すばり、足元が暖かいと幸せ!です。
足元ぬくぬくで工作できるとなんとも幸せな気持ちになってきます。何時間でも作業小屋にいられます。
本当に床暖作ってよかった!!
いままでの、コンクリ床でしんしんと冷える中での工作には戻れません。
キャンプ用に応用できそう
今回の床暖はストーブ側に20m、床側に20mの銅管を使用して2畳程を暖房できましたので、10mずつにすれば1畳分くらいの床暖になりそうですね。
この1畳サイズを作成し工夫すればキャンプ用になりそうです。
以前アウトドアにはまっていたときは、テント内の空気を汚さずにストーブを外に置いて暖房する装置はないものかと妄想を膨らませていました。
この銅管コイル熱効交換機を改良してテント用床暖房にすれば、一晩中ストーブを焚いて暖房しても一酸化中毒を気にせず安眠できます。重量&面積がありますので車キャンプ専用品ですね。
うーん、またまた作ってみたいモノが増えました。