現在自作中のバンドソーには、普通のバンドソーにはない装置が取り付けられています。
「ブレード清掃用エアブラシ」です。
狭い作業小屋で使うためコンターマシンと同じように立てた状態で使用します。
そのため「ひねり機構や駆動用ホイール」が切断中の工作物の真下に位置することになり、切り屑やクーラントがじゃんじゃんメカ部分に流れ込んでしまいます。
そこで高圧エアをブレードに吹き付けて切り屑&クーラントを清掃する装置を開発ました!
※ようやくこれまで作成過程を動画にまとめました。 youtube動画の方が分かりやすいかも。
高圧エアの源
24V掃除機用タービンで高圧エアを作ります。 この黒い筒の中に掃除機タービンとフィルタが入っています。
下の口から空気を吸って、上の口から吐き出します。
筒の直径は10cmほど。コードレス掃除機用なので小さなタービンです。
タービン本体(黒いところ)の直径は65㎜程です。
この掃除機用タービンは中国のAliExpressで以前別の用途で購入したモノで(2000円位だったかな)うちの作業小屋で眠っておりました。
24V仕様なのでかなりの真空度です。 口径が小さいので空気量は少ないですがバツグンの負圧を発生させてくれます。
ということは反対の吹き出し側の圧もそこそこ高いってことです。
実際、「ブレード清掃用エアブラシ」完成後に稼働させてみると、タービン調速用のボリューム開度は1/2以下で十分でした。
余談ですが日本では売っていない・・・
このような「掃除機用タービン本体のみ」ってAmazonなどの日本サイトでは販売していません。 なかなか見つかりません。
24V仕様でも、100v仕様でも、200v仕様でも、掃除機用タービンのみは日本では見つからないのに、AliExpressでは目移りするくらいたくさん販売されています。 うらやましい・・・。
私にとってAliExpressは宝の山です。閲覧しているだけで夢が膨らみワクワクしてしまいます。
さすが世界の工場、中国です!
3Dプリンターの威力を実感
さて、先の黒い筒を分解しますとこんな感じです。
微妙な直径違いのパーツが組み合わさっています。
既製品なら全然普通のことですが、このような「ネジで開け閉め可能な筒」、「ぴったりとホースが差し込まれ密着するソケット」、「パチンとはめ込める部品の組み合わせ」を自作するのは至難の業。
それが3Dプリンタだと簡単に!
自分でデータを作っているものの実際に手を動かしているのは3Dプリンター君。
本当の自分の手では作っていない・・・なんか悔しいという気持ちがこみ上げてきます。(古い人間かな?)
切り屑&クーラント回収タンク
前回紹介したタンクの上部に、エアで吹き飛ばされた切り屑とクーラントを受けるダクトを載せました。
毎度のことながら現物合わせのためいびつな恰好をしていますね。
3Dプリンターが、このような中空のヘンテコな形状でも印刷してくれるので助かっています。
上側の矢印からクーラントが吹き込み、下側の矢印のとおり掃除機タービンへ吸気されます。
内部の「台所用三角コーナーのフィルタ」を経由するため、掃除機タービンまで切り屑は行きません。
ただし、クーラントで湿った空気が吸い込まれるため掃除機タービン手前のフィルタ(黒い筒内部)付近は結露したようにクーラントが付着してます。
いつか湿気で壊れるかも。
完成まで4ヵ月
部品探しからを含めると4カ月以上かかってしまいました。 これでようやく使える状態になりました。
カバーを付けるとこんな感じです。
カバーも色調をそろえて2㎜アルミ板で作成したのですが、なんだかのっぺらぼうな感じでかっこよくありませんね。(笑)
カバーは車のボンネットピンで脱着可能にしています。右の写真中、黒い丸いボタンがボンネットピンです。
押し込むとパチンとロックされボタン真ん中を押し込むと簡単に外れます。 とっても便利。
色々応用が利きそうなパーツです。 Amazonで4個セット1800円程。
中国からの配送で時間がかかりましたが、なかなかいいパーツでした。
これで「金属用バンドソーを自作しています」シリーズはひと段落です。いや~ガンバリマシタ!
お時間がありましたらこれまでの努力を見てやってください。