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作業日誌 自作したモノ

低速チップソー クーラント飛散防止スクリーン設置して完成!・・・切断テスト

ついに低速チップソーの試運転にこぎつけました!

毎回のことですが、一発で完成とはならず早速改善箇所が発覚。(笑)
切削用クーラントが機械後方に盛大に飛散してしまうんです。 飛散防止カバーを作ったつもりなのですが設計が甘かったですね。

今回の工作はクーラント飛散防止スクリーンの作成なのですが・・・、まずは切断の様子をご覧ください!

自分としては結構いいモノが出来たぞ~と満足のいく工作でしたので、先にこのチップソーのアピールポイントを書いちゃいます。

低速チップソーのアピールポイント

このチップソーは直径100㎜までの丸棒、角材(金属)切断専用として作製しました。
そのため市販の丸ノコを流用しているこれまでの自作パネルソーとは次の点が異なります。

ブラシレスモーター2基で低回転高トルクを実現

以前の記事で説明したとおり、1つの軸を2基のブラシレスモーター(電動キックボード用)で駆動しているため低回転でも非常にトルクが強いです。

ブラシレスモーターは通常のDCブラシモーターのように「回転を落とす=電圧を下げる」ではなく3相の交流電流(オンオフ)の周波数を制御して回転を下げたり上げたりしているようです。
そのため、低回転でもトルク下がることなく力強く回転し、負荷がかかっても一定の速度を維持しようとします。

通常のAC100v丸ノコをスピードコントローラーで回転を落とすと「ヨロヨロ~」と心細い回転となり、手で押さえると止まってしまいます。

対してこのブラシレスモーター駆動のチップソーは「ゆ~っくり」回転させ手で押さえても高いトルクで抵抗して回転が下がりません。
「指示されてた速度で回転してやるんだ~」というモーターの意気込みを感じます。

切削用クーラントをかけながら切断

太目の金属材切断用なので切削用クーラントは必須としました。 このマシンは湿式専用として設計し、クーラントをジャンジャンかけてもいいようにステンレストレイの上に乗っています。

大判のステンレストレイを探すのにちょっと苦労しましたが、厨房・料理用でちょうどいいサイズモノがありました。 欲しいモノは何でも揃うんですね。いい時代です!

ポンプは12vのチューブポンプを使ってます。 こんなポンプです。 駆動音はとても静か。

Amazonでの商品名は「蠕動性ポンプ」となっていました。 聞きなれない名前ですね。「ぜんどう」と読みます。

切削屑&クーラントはサイクロン集塵機で回収

切削用クーラントをかけながら切断するためチップソーはほぼアルミケースでカバーされています。

そしてアルミケースに負圧をかけ切削屑&クーラントが飛散しないように設計したのですが・・・下図のようにクーラントが後方に飛散してしまうという問題が判明。

それでは低速チップソー最後の工作「クーラント飛散防止ロールスクリーン」の作製に入ります。

ゼンマイ式小型ロールスクリーン

動画をご覧いただけば1分で分かりますのでここでは簡単に説明します。

事務用クリアファイルを使ったロールスクリーンをチップソーカバ―下に設置し後方へのクーラント飛散を防ぐことにしました。 
こんなイメージです。

後方から見るとこのようになっています。

この写真は、後方に設置される「サイクロン集塵機」「クーラントタンク」などを取り外した状態です。 
サイクロン集塵機等を取り付けるとロールスクリーンが設置できる場所はわずか。 そのためロールスクリーンの幅は80㎜と、あまり広くありません。

ゼンマイ式ローラー

ローラー部分はアルミの端材(ほかの工作でホールソーでくり抜いた余りモノ)と水道管を接着して作りました。

「硬質の材料に接着剤」という組み合わせはあまり信用していないのですが、このJBーWeldという接着剤はがっつりくっ付くとの評判なので今回は簡単に接着という方法で作ってみました。

ほとんど力が掛からない場所なのでOKでしょう。

CNCフライスを久しぶりに使ってみた

今回の工作でちょっと悩んだのがクリアファイルの固定方法。 
クリアファイルは接着しにくい素材なので弾性接着剤かな・・と思ったのですが、切削用クーラントで常時湿った状態になりますので接着剤はちょっと不安。
というのは、弾性接着剤(スーパーX)を切削用クーラントにさらされる場所に使ったら1年くらいで「ポロッ」とはがれてしまった経験があるからです。

そこで、少々手間ですがネジ止めとしました。
ローラー外周に直にネジ止めだとネジ部分が膨らんでしまうので、フライス盤でネジ部分を凹ましてみました。

ちょっと機械パ―ツっぽくなりました。(嬉しい) 

これでも少し膨らんでしまうのですがゆっくりと2回転くらいしか回りませんのできれいな円でなくても大丈夫・・・、そう、別にフライスで凹まさなくても問題はなく、この加工は単なる自己満足。(笑)

作っている本人のテンションが上がることが大切なんですよね。

切断テスト

切断の様子は動画をご覧いただくこととし・・・実際の使用感ですが・・・「結構いい感じ」なんです。
これは「作ってよかった!」の一言です!!

低速チップソーと謡っているとおり比較的低回転で切断してくれます。  動画中のΦ35㎜アルミ丸棒切断時の回転数は900rpmほど。

この「回転が低いこと」に加え、「ブラシレスモーター仕様であること」「タイミングベルトで駆動していること」から切断音がとても静かです。
既存のパネルソー(日立工機のΦ180丸ノコ使用)の切断音は耳栓が必要なくらいうるさく近くにいると危険を感じますが、こちらの低速チップソーは至近距離で穏やかな気持ちで切断の様子を眺めていられます。

また、切削用クーラントをかけているからか切断面もキレイです。

    左:外径40㎜アルミパイプ         右:外径35㎜アルミ丸棒

どうでしょう。

これで気楽に金属材の切り出しが出来そうです!

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