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作業日誌 自作したモノ

CNCフライス盤の改良ージャバラカバーを紙で自作

前回に引き続きフライス盤のグレードアップでございます。
気にはなりつつ放置していた「リニアスライド&ボールねじ」の保護。 切削加工中に飛散するクーラントや切削屑から精密な「リニアスライド&ボールねじ」を保護しなくては・・・と思い5年経過してしまいました。

今回の作業はジャバラを紙で作製するというまさに図画工作です。

今回作製したモノ

黒いジャバラが100均の画用紙で作ったものです。 この写真にありませんが、エンドミルをカバーするブーツも作りました。
フライス盤の気になる点、不便さを改善し工作テンションを上げる作業を行っております。

ジャバラの折り方

今回の作業で一番苦労したのが「ジャバラの折り方」。
youtubeにアップした動画の方が分かりやすいのでぜひ動画をご覧ください!

このようなコの字のジャバラの折り方は2種類あるようです。 「伸ばすと広がってしまう折り方」と「伸ばすと狭まってしまう折り方」です。


どちらの折り方も伸縮させるとコの字型を保てません。 こういう事です。 (動画の切り取りのため粗い画質、ご勘弁。)

伸ばすとコの字がどんどん開いてしまいます。
対してこちらは、伸ばすとコの字がどんどん閉じていきます。

どちらにしても伸縮させると形状が変わってしまいあまり格好よくありません。
ジャバラのメーカーさんや他の自作している方たちはどんな対策しているんでしょう?? 今回はあまり調べず自己流で対策。

とても単純なひらめき・・・「開いてしまう」+「閉じてしまう」 = 「開きも閉じもしないはず」 という案で行きます。
このように2つの折り方を混ぜてみました。

折るのが大変ですが、試作品で伸縮させてもほとんど変形しないことを確認。 (動画をご覧になるとよーく分かります)

作製過程は動画に譲りまして・・・ はい、完成。

B4サイズの画用紙を4枚使用しています。 この複雑な折り方を4枚分は結構面倒でしたが「ちゃんと望みの機能を果たしてくれる」と思えば頑張れちゃいます。

片側でB4画用紙2枚使用なので接着しております。 接着はセメダインの「スーパーXの黒」を使用。
この接着剤は本当に万能ですね。1時間くらいでかなり硬化してくれます。 少し温めながら1時間待っていれば「いじっても動かないくらい」に硬化するので作業がはかどります。

ジャバラの防水処理はスプレー塗料。 ホームセンターで売っている鉄・木部用の一般的な水性スプレーです。

ジャバラの脱着方法

ジャバラは紙なので塗装しても両端はフニャフニャです。 ジャバラと同じ断面の板を3Dプリンターで印刷して貼り付け形状を保つようにしました。

ついでに脱着のためにネオジム磁石を埋め込みます。 このように同じ形状のモノを量産するのに3Dプリンターはとても便利です。 ネオジム磁石の穴(3×6㎜の長方形)も同じ位置に印刷しておくことが出来ます。

磁石の穴は小さい四角形のなので完全には印刷できず多少修正が必要でしたが、プラバンやアルミ板から切り出して同じものを作るより3Dプリンターで印刷したほうが断然楽でした。

ネオジム磁石で簡単に脱着できますので、ジャバラが破けても交換は簡単。 これで将来も安泰です。(笑)

クーラント飛散防止ブーツの作成

クーラントかけながら切削すると、高速回転するエンドミルに当たったクーラントが霧吹きのように周りに飛び散り悲惨なことになります。
ので、脱着が「簡単」な飛散防止ブーツも作製。 これでフライス作業へのハードルが下がるはず。

以前作製した木工用集塵カバーの金属加工バージョンですね。 

こちらも3Dプリンターで印刷した筒状のパーツを接着して作られています。 半透明のひらひらしたカバー部分は事務用品のクリアファイルを利用。

クリアファイル部分は「黒いリング外側」と「黒いリング内側」に挟まれて固定されおり、簡単に交換できます。
外側にリングからマイナス0.4㎜隙間(クリアファイル分)をあけて内側のリングを印刷してありますので、いい感じでクリアファイルが締め付けられて固定されます。

こういう微妙なサイズを3Dプリンタ―は再現してくれるので楽しいですね。

こちらもネオジム磁石を埋め込んでありますので脱着が簡単にできて気持ちいがいいんです。
パチンとハマる様子を動画でご覧ください。

Z軸保護透明カバー

あとついでにジャバラで保護できないZ軸への飛散防止のため透明カバーを取付けました。

これでクーラント&切削屑の飛散は大方防止できるのではないでしょうか。 

前回のUSBジョグボタンにつづき、「ジャバラ」「飛散防止ブーツ」「透明カバー」とCNCフライス盤をグレードアップできました。

これでフライス盤を使うハードルが下がったかな。

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