燃料タンクを仮付けしてしばらく走行してみると・・・、なんと灯油が漏れているではありませんか!
タンク底部(外側)までうっすらと濡れております。
美しい溶接ではないものの漏れはないと自信があったのですがテンション下がります。(笑)
面倒ですが、マフラーを下ろして・・タンクを外して・・漏油箇所の特定に入ります。
タンクの全体図(ほぼ完成形)
前回の記事で掲載忘れましたタンクの完成図でございます。
![](https://sorarist.com/wp-content/uploads/2024/12/2752e9ef2e36d86bd8204cc9040645e0.jpg)
「アルミキャップ取り付け部」「ニップル」「センサー」ともアルミタンクへはニトリルゴムのパッキンを介して取付けていますので漏れないはずです。
ニトリルゴムはAmazonで「NBRゴムシート」という商品名で販売されていたものです。 耐油性のあるゴムといえばニトリルゴム(NBR)らしい。初めて知りました。
当初、残っていた正体不明のゴム板を使っていたのですがどうやら天然ゴムのようです。灯油でふにゃふにゃになっていました。
モノを作るときはよーく物性を調べないといけませんね。
燃料計も付けたし・・これで完璧と喜んでいたのが先の写真撮影時。 その後いろいろ不具合が出てきます。
漏油箇所はセンサー取り付け部
予想外のところから漏れていました。 燃料計センサー取り付け部分です。 パッキンもあるし液体パッキンをセンサ(パイプ部分)に塗布して取り付けたのに濡れています。
写真のとおりタンク上面よりさらに高いフランジ上面と電線の出口が濡れていたのですぐに分かりました。
![](https://sorarist.com/wp-content/uploads/2024/12/3fa806b14a791a3d4b7e80f0859ea89b.jpg)
フランジとパイプの隙間は液体パッキンの塗布不足です。
電線と樹脂の隙間は想定外!
パイプの長さは約10cm。この10cmにポリエステル樹脂を流し込んでいますので漏れるとは思いませんでした。
VVR線(ビニルシース線)なので当然ポリエステル樹脂とは接着しないと思っていましたが、10cmの延長にわたり樹脂で封印しているし、力がかかるわけでもないので密着したままだろうと思っていました。
おそらくポリエステル樹脂の硬化時に収縮したのでしょう。樹脂と電線間に隙間が発生したと思われます。
タンクの灯油が「ちゃぷちゃぷ」揺れるたびに圧がかかり、毛細管現象的に上部まで押し出されのかと。
対策として、負圧をかけ隙間へ瞬間接着剤を引き込み隙間を埋めました。 またパイプ上部のくぼみにUVレジンを盛っておきました。
こうやって修正、補修をしていると「ああ~、なんか不完全なモノを作っちゃったなあ・・」というちょっと残念な気分になってしまいます。
燃料計のセンサーは自作品
この残念なセンサーは自作品。
市販のセンサーは当然漏れなど発生するはずがありません。 ステンレス一体成型ですから。
こんなパーツを自在に作れるようになりたい・・。
市販のセンサーはフロートが上下にスライドするタイプでこのような動作をします。
![](https://sorarist.com/wp-content/uploads/2024/12/45293b66fafaf1d96537f0986622dacb.jpg)
4分の1ずつ写真にとりましたが、本当に4分の1づつしか表示しません。(4分の3付近の写真は省略)
燃料計センサーは「0Ω~190Ω」「30Ω~240Ω」などいくつかの規格があるようです。
写真のセンサーは0から190Ωタイプ。
フロートが1/4付近に来ると47.5Ω、1/2付近に来ると95Ω、3/4付近に来ると142.5Ω、4/4付近に来ると190Ω、と4段階で変化します。
フロートの動きに合わせて無段階では可変しません。
これは嫌です。リニアに、無段階で可変してほしい。
可変抵抗器で自作しました
フロートが底部にある時=0Ω、フロートが最上部にある時=190Ωに可変するものを作ればいいはず・・と思いついたのがボリューム(可変抵抗器)。
こんな風に使ってみようと思います。
![](https://sorarist.com/wp-content/uploads/2024/12/f52ed0c3fc67c64f8731543ea11badc7.jpg)
ステンレス製のフロートは0.1mmのステン板を半田付けで円柱型にしたものです。発泡体やFRPといった樹脂製品を使うと灯油内での耐久性が心配なので金属製にしました。
一般的なボリューム(可変抵抗器)の可動範囲は300度ほど。
タンク内でフロート可動範囲は60度~90度程度。
というわけで頭の中でこんな映像が浮かびます。
![](https://sorarist.com/wp-content/uploads/2024/12/68912407321156a09ea14156fe7f2334.jpg)
1kΩの可変抵抗で60度程度可変させれば「0Ω~190Ω」を実現できそうです。
1000Ω=300度 ⇒ 200Ω=60度
(センサー完成写真はございません。忘れました。)
タンクにセンサーを押し込んでいるところです。 フロートとアームを先に一体にすると入口からはいらないのでタンク内で合体させます。
![](https://sorarist.com/wp-content/uploads/2024/12/db3eb9909fdc56eac0dc6249db88b08c.jpg)
可変抵抗器はむき出しのまま灯油に埋没させていますが問題はないようです。
「燃料タンクの漏れ」から話が逸れましたが、この自作燃料センサー取り付け部の漏油は、先の対策後は発生しておりません。
灯油満タンで10日以上走行していますが、タンクの外部はサラサラのアルミのままです。
これで次の作業に進めます!
ただタンクを付けて走っている状態から脱出しなければ。(笑)
今回の作業はここまでとなります。
おまけ
車載用FFヒーターってどんなものか気になる方向けにFFヒーター試運転の様子を動画にしてみました。