ドリルを自分で研磨するって敷居が高そう・・・と思っていましたが、やってみると意外と簡単でした。
ドリルってモノによりますが結構高い買い物です。(ステンレス用など)
自分で再研磨できるなら気兼ねなく使えるのになあ・・・、でもドリル研磨機って結構高価だしなあ・・・と悶々したことは誰でもあるはず!
というわけで、安価なダイヤモンドホイール&ルーターで手研磨するという技を開発しました。(笑)
ちなみにazarashi工場長のドリル研磨歴は10本。10年ではありません。
こんなレベルでも趣味で使うには十分な切れ味を再生できました!
ドリル研磨のコツ
初心者がドリルを研磨するコツは・・・「新品をよく観察してまねる」に尽きます。
先端が2つ面で構成されているのがわかります。 この記事では研磨面1,研磨面2と表現します。
研磨面2で行うことで先端を尖らせているようです。シンニング加工というらしい。
単純に研磨面1だけ行うと、緑色の「ヒョウタン形のくびれたところ」に幅が発生します。
白矢印の間が太くなりドリルが材料に食いつかなくなります。
ここが太いままで終わらせると「ああ~やっぱり素人じゃだめなんだ・・・」と勘違いしてしまいます。
シンニング加工なんて難しそう・・と尻込みせず適当にやってみましょう。 そう新品のドリルをマネてそれっぽく研磨すればいんです!
それっぽく削るとそれっぽく切れるドリルになります!
具体的な研磨の仕方
使用する道具はダイヤモンドホイールとルーター。 安価なこんなモノで大丈夫です。
Amazonで10個で1300円程でした。
研磨面1の研ぎ方
わたくしの研磨時のコツは次の3点でございます。
1 ルーターを回転させる前にドリルの研磨面1を当てがって「こんな角度かな」とイメージします。 脳内シミュレーション
2 一旦離して、電源オンして、自分のイメージを信じて少しずつ研磨。
3 「写真A点よりB点が下に来るように気を付ける」を忘れない。これ大事
動画を見た方が全然わかりやすいので、記事を読むよりこちらをご覧ください。
3番のコツはドリルを「すくように」「しゃくるように」動かすこと、なのですが文字ではうまく伝わりません。 動画でご確認を。
研磨しなくてはならないドリルはもう使えない刃のハズ。失敗を恐れずガンガン研磨してみましょう。
研磨面2の研ぎ方
研磨面2は、ひょうたん型になったドリル先端面を十字に尖らせるを目的に行います。
両側の研磨面2によって「ヒョウタン型のくびれたところ」が十字に尖がります。
このドリルはΦ6mmで研磨しやすいですが、Φ3㎜以下の小径になると研磨面2をメーカー品をマネて削るのが難しくなります。
小径ドリルはとにかく「先端を十字っぽくする」を目標にセンター部分だけをちょっとえぐります。
このときはダイヤモンドホイールの外周部分をすこし「かすらせる」ように削ります。
初心者でもここまで切れ味回復
ダメになったステンレス用ドリルΦ3㎜を研磨後、8㎜厚ステンレス板で試し切り。
3㎜の小さい2つの穴が試し切りの穴です。 切粉もクルクルといい感じにできています。
新品ドリルをマネて「まあこんなもんだろう」と削っただけでも結構切れ味が回復することを確認できました!
「なあんだ簡単じゃん」という驚きとともに、「ふふっ、これならガンガン穴あけして摩耗しても安心だな・・・」という静かな喜びに浸っております。