今回も材料集めが続きます。
ボール盤でフライス作業+CNC加工を行うため「ステッピングモーターと駆動回路」と「送り用ボールねじ」を調達しました。
ステッピングモーターとドライバー回路
入手しやすいNEMAシリーズ(勝手にそう呼んでいます)をAmazonで選んでみました。

このモーターは以前に自作したCNCフライスで使用したモノと同じサイズ。1辺が57㎜の立方体サイズでシャフトはΦ8㎜。
Amazonでお手頃価格で販売されているステッピングモーターはほとんんどNEMA17,23と「NEMA」と表記されています。
が、「4線ケーブルがコネクター式or直付け」だったり、「全身真っ黒」or「シルバー&黒」だったりと微妙に作りが違っています。
「NEMA」とは何なのでしょう?
勝手に格安中国製品の規格なのかと思っていたのですが、NEMAとはアメリカ電気工業会(National Electrical Manufacturers Association)のことだそうです。 アメリカ様でしたか!
軸の出ている底面が2.3インチ×2.3インチ=57㎜×57㎜サイズのなのでNEMA23ということらしい。
たしかにどのメーカーのモーターを購入しても問題なく交換出来ました。 サイズ、ネジ穴位置などがちゃんと同じ規格で作られていたんですね。
ステッピングモータードライバー
ドライバー回路はTB6600と表記されているモノです。
「ステッピングモーター ドライバー」と検索するとたくさんヒットしますが、ほとんど同じ外観の金属ケースに収まったドライバー回路がNEMAシリーズとセットで販売されています。
今回はNEMA23とTB6600のセット品を3セット購入しました。(前掲の写真)
ここでも「TB6600」とは何なのか?が気になります。
ドライバー回路で検索するとTB6600ばかり出てきますので、これまた中国製品の規格なのかと思いきや「TB6600」って東芝のステッピングモーター用ドライバーICのことなんですね。
今度は日本製!
アメリカ規格のモーター、日本製ICを使ったドライバー、で製造は中国・・・うん、世界は一つということにしておきましょう。
【ここでの購入額】
Nema23 ステッピング モーター& TB6600 ステッピング モーター ドライバー
3セット・・・15,168円
CNCコントロールボード
正式な呼称は分かりません。 パソコンで動くCNCソフトからの指示を受けてステッピングモーターを動かす回路です。
3軸GRBLコントローラボードという製品名で販売されていました。 ↓ ↓ こちらです。

この基板は外部からステッピングモーター駆動用の電力を供給することで、直接ステッピングモーターを駆動することもできます。
この基板に載っているドライバーはA4998というもので最大出力は2A。(今回は使いません)
今回は、基板中央付近にある信号出力からの信号(正転反転、パルス信号)を先のTB6600ドライバーに送りステッピングモーターを動かす予定です。
系統図はこんな感じ。

このコントロールボードは実際に使えるのか、事を進める前に試しておきます。
ずーっと昔に作ったレーザーカッター用のCNCソフトを使って動かしてみました。 テスト中の図です。

3つのステッピングモーターが「みゅいーん」「ミュー、ミュッミュ」とハモっているような、いないような音を立て図形に合わせて動いています。 OKです!
【ここでの購入額】
3 軸 GRBL コントローラボード・・・6,646円
ボールねじ
X・Yクロステーブルの送りに使うネジです。 万力に使われている台形ねじの精密バージョンです。(と自分は解釈しています)

X・Y・Zの各軸の長さに合わせて250㎜、350㎜、550㎜のセット品をAliexpressで購入。
長さはネジ長ではなくボールねじ全体の長さ。前後のベアリング部などで有効長は「全長ー124㎜」と、結構短くなります。
Aliexpressで購入したこのボールねじは
・SFU2005(ネジ)
・BK15(ベアリングブロック大)、BF15(ベアリングブロック小)
・中央のボールナット(アルミブロックっぽいモノ)
・カップリング(モーター側が8㎜でステッピングモーターにピッタリ)
の5点で一セットになっていました。
ネジの「2005」とは、「ボールねじの直径が20㎜、一回転で進むピッチが5㎜」という意味。
「15」とはベアリングの「内径が15㎜」という意味のようです。
ベアリングブロックBKはスラスト方向の荷重に耐えるアンギュラベアリングが内蔵されています。 ちょっと分厚い。

反対側のベアリングブロックBFは普通のベアリングが内蔵されています。(薄いです)
抜け止めはなし。

【ここでの購入額】
ボールねじセット250㎜・・・ 8,259円
ボールねじセット350㎜・・・ 9,115円
ボールねじセット550㎜・・・11,503円
合計 28,877円
ベアリングが入らない
「中国製は精度が悪い」なんてイメージも払拭されつつあったのですが・・・(趣味レベルの話ですよ)、今回購入したボールねじの両端の加工がイマイチでした。
BK側もBF側もベアリングに軸が入りませんでした。(汗)
これは「旋盤加工が必要ということか・・」とガッカリ。
まあ、文句を言っても始まりませんので自分で何とかしましょう。手始めにリューターで外周をさらってみます。

(↑写真の15㎜の部分の加工がイマイチだった。)
丁寧に外周をクルクル撫でていたら思ったより簡単に修正出来ました。
旋盤の加工跡が粗かった(ザラザラしていた)ようです。 ちょいと摩耗気味のバイトで加工したロットが届いたのかな。?
リューター+フラップホイールで撫でただけでぴったりガタなくベアリングが収まりましたので結果オーライです。
Aliexpressから発送されません
今回の部品調達でちょっとトラブルがありました。
実は写真のボールねじはAliexpressで2度目の発注で届いたモノ。
4月中旬に注文したのですが、どういうわけか発送手続き中のまま20日が経過し自動キャンセルになってしまいました。
再度Aliexpress内の別店舗で注文し、入手まで6週間ほど要しました。
クレジット払いでしたので「あれ?騙されちゃったのかな」なんて疑いが湧いてしまいましたが、悪意があってのことではないと信じたい。
システム的なエラーだったんでしょう・・と解釈しています。
「ちょっと損してしまったかも・・・けどまあいいか~」と放って置いたらちゃんと「自動キャンセルで返金」という措置が取られていました。 ありがとうございます。
人を疑う自分の心の狭さを反省です。中国への偏見がまだわずかにあるようです。(笑)
クレジットの履歴を見ると自動キャンセル後にスムースに返金されていましたのでAliexpress自体は信頼していいんだなあと実感しました。
外国企業という点ではAmazonと同じですものね。
信頼度がAmazon(大)>Aliexpress(小)と思っていましたが・・・改めます。
かかった費用
まだまだ材料集めが続きます。
本記事でのパーツ購入額は合計・・・50,691円でした。
これまでの累計額は・・・124,787円。
もう引き返すことは出来ません。(笑)