集塵ホースのおさまりが悪く作業の妨げになることが多々あります。
以前の記事「超静かな集塵システム」のとおり、うちの作業小屋の集塵機は高所に設置してありホースが上から垂れております。
これが時々私をイラつかせるため、収納式に改良してみることしました。
誰もが思いつく「巻き取り装置」の作成です。
記事してみましたが、動画の方が分かりやすいですね。
初めに概要
集塵ホース巻き取りキットです(非売品)
仕組はシンプルです。
ホースを巻き取るボビン(と呼ぶことにします)
これがケースに収まり
垂れ下がっているチェーンを引くと回転するだけです。
主な材料
今回の工作は思いつき工作のため、ほとんど端材でできています。
・筒の部分は、Φ125㎜の排水用塩ビパイプ
・両脇のフランジ部分は、構造用合板12㎜
・左側の軸は、Φ10㎜の鉄丸棒
・右側の軸は、ホースが貫通するのでΦ30㎜塩ビ管用ソケット
・ホースは、排水用ホース
・巻き取り駆動用に、自転車のチェーンとスプロケット
・ケース筐体は、構造用合板12㎜
巨大ボビンの作成
Φ125塩ビ管にホースを引き込む穴を開けます。手持ちの道具では、「ドリルでたくさん穴を開け→リューターで穴をつなげていく」が一番簡単な方法。
リューターの先端ビットはタングステン超硬バー3㎜。これだと研磨ではなく切削になるので粉塵が舞うことがなく速くカットできます。
Amazonだと1500円位で販売されています。安くて便利。 うちの作業小屋で大活躍しております。
ボビンの両サイドのフランジ作成
22㎜ランバーコアと12㎜構造用合板で作成しました。
直径200㎜程になりますので、手持ちのサークルカッターでは切り出せません。
バンドソーで地道にカットです。
バンドソーで大まかに切り出したあと、コンパスでケガいたラインに沿ってベルトサンダーで研磨します。
こんな手作業でも意外と切れない円になり塩ビパイプにピッタリと収まります。
固定は脱着できるよう4本のコーススレッドを使用。
軸左側
左側の軸は、2.3㎜鉄板にΦ10㎜の鉄棒を溶接したものです。
これをフランジの中心に固定します。中心の割り出しは100均の回転テーブルを活用。
①回転テーブルにフランジを載せる。
②センターを出す。
③センターから6㎜程(軸の半径+α)の外側にガイドとなる物体を設置する。
④軸を載せ回転させ、ガイドとなる物体との距離が一定になるようにする。
ちょっと辛抱のいる作業。
⑤マークして固定。
これで大体中心に固定できます。
この巻き取り機は、ゆっくり回転するので多少のブレは問題ありません。
スプロケット
自転車用のスプロケットに4つ穴を開けコーススレッドで固定しています。
スプロケットって摩耗対策で焼き入れしてあるんですね。ステンレス用ドリルでも刃が立ちません。 バーナーで焼きなまして穴開けします。
焼きなました後も、穴開けしていると内部が柔らかく表面が若干固いのが分かりました。鉄って不思議ですね~。
軸右側
こちら側はボビンが回転してもホースから吸気出来るよう中空の軸でなければなりません。
中心の中空軸にホースが固定されています。
中空軸はΦ30㎜塩ビ管用のソケットを使用。
ホームセンターに必ず売っているホースと接手です。この組み合わせがジャストフィット! 無加工で密着します。
グレーのソケットのネジ部を切り落としてフランジに固定しています。
このソケットが軸側(内側)となります。
軸受け側(外側)はAmazonなどで自作サイクロン用に販売されているサイクロンの付属品(ホース固定用の黒い筒)を使用しています。
ホースの固定
楕円の穴からホースを差し込みます。
筒が黒いのは滑り止めのシートをスプレー糊で貼り付けてあるからです。これは巻き取ったホースのずれ防止です。
これでボビン部分完成
この巨大ボビンを前掲の写真のとおりケースに収めて完成です。ケースは構造用合板12㎜製。
これを作業台の上部壁面に固定して使っています。
上から必要な時だけホースが降りてくるのでとっても便利!
今回の工作は、サイズは大きいですが「糸巻用ボビンを使った夏休みの工作」のようでサクサク進んで楽しかったです!