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作業日誌 自作したモノ

普通の車にFFヒーターを取付けるーアルミ灯油タンクの取り付け

朝晩の冷え込みが厳しくなり、車のフロントガラスが凍結するようになってきました!
フロントガラス凍結の解消に「FFヒーターがいいんでない?」との妄想に最近の寒さが火を付けてくれました。

現在作製中のチップソー工作を続けていたらFFヒーターを取付ける前に冬が終わってしまいそうなので、チップソーは保留にしてFFヒーター取り付けにかかります。

予定ではとっくにチップソーは完成しているはずだったのですが、自作は時間がかかりますね。
計画どおりには進みません・・・。

FFヒーターとは

DIY好き、自作好き、機械好きな方ならご存じかもしれませんが一応説明しておきます。

ググれば分かることですが「forced draught balanced Flue systems」の略のようです。

直訳すればきっとこんな感じですね。 
forced強制、doraught通風、balancedバランスの取れた、 flue送気管、system装置。 「吸気排気の両方をバランスよく強制的に行うよ」ということと理解しております。

FFヒーターは灯油や軽油を燃焼させて暖房の熱源にするのですが、燃焼のための空気は室外から吸い込み、燃焼後の排気も室外へ吐き出します。
燃焼で熱くなった熱交換器に室内の空気を通過させ暖かい空気を作り出します。

なので、何時間暖房しても排気ガスが室内に溜まることはありません。 

Amazonで購入 FFヒーター

こちらがAmazonで購入しましたFFヒーターでございます。出力2KWのもので購入価格は17,800円程でした。

実は1年前に取り付けしようと同種のモノを購入してあったのですが、先日取り付け作業中に出力5KWのものを購入していたことに気づきました。

写真右側の断面が正方形の黒い物体が本体です。 この断面が2KWタイプは11cm×11cm、5kwタイプは15cm×15cmの違いがあります。
5KWタイプでもなんとか車のラゲッジルームに納まるのですが余裕がありません。また5KWタイプだとハイエースでも暑過ぎだとの意見もありましたので、2KWタイプを追加購入しました。

取り付け対象は三菱エクリプスクロスPHEV(2023年モデル)。 クーペタイプの車内空間が小さい車です。

FFヒーター取付けたくなったのは

昨年11月にハイブリット車からPHEV車に買い替えたのですが、暖房時の燃費低下が気になっていました。 PHEV車(ハイブリット車)って暖房時に熱源としてエンジンの熱を使うんですよね。
バッテリー残量がまだあるのに暖房を入れたとたんにエンジンが始動してしまうんです。 暖房のためだけにエンジンが回っているという、なんとも無駄なことをしている感があり精神衛生上よくありません。

そんな思いが募り「暖房の熱源は専用の暖房専用の装置でまかなうぞ」と妄想がむくむくと湧いており、ついに実行に移す時が来ました。

FFヒーター主なパーツ

取り付ける主なパーツは、
・FFヒーター本体
・燃料タンク
・燃料ポンプ
・吸気、排気管
・吸気用サイレンサー、排気用サイレンサー
・サブバッテリー(車両未起動時にFFヒーターを動かすため)
となります。

車の内装を剥がして取り付けスペースを検討しながらの作業になり結構時間がかかりそうです。 現時点で確定指定のがFFヒーター本体の位置と燃料タンクの位置。

FFヒーター本体はこのようにアンダーボックスに収める予定です。(仮置きの図)

当然ここに入っていたジャッキやブースターケーブルはどこかに移動させねばなりません。 
ラゲッジルーム用の小綺麗なボックスでも購入して何とかしましょう。

燃料タンクの取り付け

どうしても燃料タンクを室内に設置したくなかったので考えた末、矢印のとおり右後輪の後ろ側、バンパー付近に取り付けることに。

FFヒーター 自作アルミタンク


FFヒーター付属の白いポリタンクは10リットルと意外と大き目。 キャンピングカーや車中泊ができるワンボックス車などを想定しているのでしょうか。乗用車に取り付けるにはちょっとデカすぎです。

写真に小さく映っているアルミタンクをバンパー裏に収めます。

車中泊をするわけではないので10リットルもいりません。(たぶん)朝暖気の代わりにFFヒーターで車内とガラスを暖めておく、という使い方を想定していますので小さくても大丈夫なはず。
商品説明には1時間あたりの消費量は0.18リットルと記載されておりかなり低燃費。「タンク容量が足りない!」という事にはならなさそうです。

専用アルミタンクの作製

タンクの収まる場所は写真の薄いグリーンの所。フレームの隙間のような場所なのでこのスペースにぴったり収まる専用のタンクを作製します。
取付は、矢印のフレームに開いているネジ穴がうまいこと利用出来そうです。

まず薄いグリーンの空間とネジ穴にぴったりフィットする試作品を厚紙で作ります。 現物合わせで試作品を作るのが一番確実ですね。 紙だと簡単だし・・・。

そして「厚紙の試作品」と同じアルミの箱を作ります。 はい、厚紙のタンクとアルミのタンクでございます。

今回の作業で気を使ったのがアルミ板のカットサイズ。 溶接するにあたり板厚の半分が重なるように合わせたいのです。 こんな感じですね。


3mm厚と一部5mm厚のアルミ板を使っています。 写真のコーナー部分は「3mm、3mm、5mm」の3面が合わさったところです。

全ての角でうまい具合に重なるようにするには板厚を考慮してカットサイズを決定しなくてはなりません。 私の頭では処理できませんのでCADに助けてもらいます。(笑)

板同士がどう組み合わさるか、CAD内で確認しておけば現物のアルミのサイズを間違えることはありません。
ちょっと手間ですが失敗は避けたいので苦手なパソコン作業をガンバリマス。

CADで決定したサイズどおりアルミ板を切り出し・・・あとは図画工作と一緒です、箱にしていきます。

養生テープやクランプで仮止め後、各コーナーを仮付け溶接します。 溶接電流は115A程でパルスなしです。

リューター(ブラシ)で仮付け溶接時に発生した黒いすすなどを除去しています。ササッと撫でる程度で取れる汚れです。
私のレベルではどうしても黒いススやブツブツとした汚れがところどころ発生してしまいます。

全コーナーの仮付け溶接が済んだら全周溶接をしていきます。 溶け落ちてしまわないかドキドキしながらの作業です。 トーチと母材の距離を一定に保ちながら進みつつ溶加棒を入れていくのはいまだに慣れません。 
プロの動画をみるたびに「ゴワゴワした溶接手袋でよくできるなあ」と感心してしまいます。

全周溶接時の電流は95A程まで下げて様子を見ながら調整しています。 パルスは入れています。1Hzでオン時間60%オフ時間40%です。

アルミが冷めている初期の仮付け時はパルスなし電流強め⇒ 全周溶接時は長時間加熱することになるのでパルスオンで溶け落ちないようにしています。

取り付け用のアームも溶接していきます。 ここは正確に厚紙のタンクと同じ位置にしていきます。車両側のネジ穴にぴったりフィットしなければなりませんので・・。

だんだん汚くなってきました。(笑) 人に見せられる美しい溶接がしたいです。

アルミキャップの取り付け

灯油の注ぎ口の取り付けです。 
ネットで検索してみるといろいろいい材料が揃っています! こちらのアルミキャップにそそられ購入してしまいました。

この美しいアルミ削り出しの溶接用キャップがAmazonで販売されているとは驚きです。ほんとAmazonは材料倉庫ですね。

アルミキャップにピッタリのアルミ丸棒が自宅にありましたので、この丸棒をくり抜いてパイプ代わりに使います。
内径を19mmにくり抜いてから管用タップでネジ切りをしました。ネジサイズは3/4インチです。

タンクから立ち上がっている真鍮のパーツは雨水タンクなどに使用される蛇口を取付けるための水栓パーツ(直径約20mm・3/4インチ)です。
溶接後はこんな感じです。

アルミパーツっていいですねえ・・。なんか好きです。

ボディに穴あけ 給油口を車内に

完成したアルミキャップは先に開けておいたラゲッジルームの穴から車内に顔を出します。 ラゲッジルームから給油する予定です。

ラゲッジルームの内装を取り外し鉄板の形状から「ここならいいだろう」と思える場所に穴あけ。これからいくつか穴を開けていくのですがこの一つ目の穴あけはちょっと緊張しました。 

3mmドリルで下穴後、ホールソーで22㎜の穴あけ。 バリ取りしてから錆止めに亜鉛塗料を塗布します。

先にこの穴を開けてからアルミタンク側の真鍮パイプの位置決めを行いました。車側の穴を修正する訳にはいきませんので「慎重に慎重に」位置決めです・・・。(一応新しい車なので) 

そしてこのように給油口がラゲッジルームに顔を出します。

アルミタンク取り付けまでたどり着きひと段落・・・といったところです。 (まだ配線、配管が残っていますが。)

灯油を満タンに入れて漏油テストに入ります。
しばらくタンクを付けたまま通勤し、「溶接にピンホールやクラックないか」「給油口、燃料ポンプへのニップル、燃料計取付部から漏れがないか」を確認します。

今回の記事はアルミタンクの仮付けまで。 まだまだ先は長そうです。

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