購入しましたのはANDELIという中国メーカーの溶接機TIG‐250pro。
新しい溶接機は写真右側です。 出力は両者とも同じくらいで200A程度ですが、だいぶコンパクトになり軽量化されています。
体重計で計ってみると、左の旧型は19.8kg、右の新型は10.9kgでした。
狭い小屋に軽量コンパクトはありがたい・・・。
今回の工作は溶接機本体の改造と作業小屋への水栓設置となります。
本体電源スイッチの移設
水冷化の前に電源スイッチの移設という問題が発生。 なんと!このTIG‐250proは本体背面に電源スイッチがあるんです。
壁際に設置するという使い方は一般的な使い方だと思うのですが、中国ではまれな使い方なのでしょうか?(笑)
作業小屋の棚に設置すると使うたびに背面まで手を伸ばさなくてはなりません。
電源のオンオフが面倒だと工作のテンションがさがります。 スムースに気持ちよく工作するために何としても電源スイッチを前面パネルに移設しなくてはなりません。
移設先は、前面パネルの「ANDELI」エンブレムの位置がちょうどよさそうです。
たまたまなのか・・意図的なのか・・「ANDELI」のエンブレムはカッターナイフで簡単に切り出せるようになっており、背面のスイッチが無加工でぴったりフィットします。
「ANDELI」の穴は円形ですが、四角い電源スイッチの固定爪がぴったりなんです。全く動きません。完璧なフィット!
前面パネルに戻しますとこのように収まります。
これで気楽に溶接機を使う事ができます。
アルゴンガスチューブの移設
前記事のとおり水冷式トーチのパワーケーブルにはアルゴンガスではなく冷却水が流れます。 そのため既存のパワーケーブル取り付けネジ(中空)へのアルゴンガス供給チューブを外します。
改造前のアルゴンガスの流れです。 背面から電磁バルブを経由して前面パネルのパワーケーブル取り付けネジに繋がっています。
アルゴンガス供給チューブは溶接機外部へ出し、水冷式トーチの黒パイプ(ガス供給口)へダイレクトに繋ぐことになります。
ついでに電磁バルブから信号をいただき、小屋の水道の電磁バルブと連動させる予定です。(灰色の電線)
写真だと分かりずらいですね。 やっていることは単純なこと・・図にするとこんな感じです。
パワーケーブル取り付けネジには、アルゴンガス供給チューブの代わりに冷却水用のチューブを取付けて溶接機外部へ引き出します。
溶接機側のアルゴンガス供給チューブ冷却水チューブの改造が終わりましたので、作業小屋に水道を引きます。
外水栓から水道を分岐
作業小屋に隣接して水栓がありますのでここから分岐します。
ホームセンターでT字ソケット(TSチーズ)、ステンレスフレキシブル管などを調達し水道工事です。
単純に塩ビ配管にT字ソケットを割り込ませて分岐しただけ。
給水側も排水側も同じ13㎜パイプです。
配管作業は簡単ですが、庭の水栓(ガーデンシンクと言うらしい)がコンクリートブロック製のためホールソーでくり抜かなくてはなりません。 これがちょっと面倒でした。
Φ35㎜のダイヤモンドホールソー+エクステンションバーで10cmのコンクリートブロックに穴あけ。
Amazonで1800円程の安価なホールソーでしたがよく切れました。(掘れました?)
ついでにミニシンクを設置
水道を引き込むのならついでにミニシンクを作業小屋内に設置することに。 これで外に行かなくても手洗いが出来るぞ。
シンクはステンレス製の天ぷら用バケット。
底部に真鍮製のネジ接手(旋盤でくり抜いて径を拡大)を半田付けしてここに塩ビパイプを接続します。
排水パイプの高さ分ステンレスバケットの下に空間が出来ますので有効活用。 ミニ引き出しを作ります。
防水のため木部保護剤を塗布後、冷却水用電磁バルブの通水テストをします。
冷却水の循環テスト
遅延タイマーは溶接終了後1分ほど通水を継続させるためのタイマーです。
溶接機本体内を冷却水が通るため水漏れが心配! なのでしばらくカバーを開けたまま通水テストしました。
写真上方の棚に溶接機を設置しますので、電磁バルブから一度棚に向かってパイプが上がっています。
ミニシンク上方に電磁バルブを駆動する24V電源とタイマーリレーを設置。
タイマーリレーにアルゴンガス用電磁バルブからの信号が入力されます。
①信号入力後、即電磁バルブ開放。
②信号途絶後、1分間のカウントダウン開始。
③1分経過後、電磁バルブ閉塞。
という動作になります。
最後に、飛沫防止のため黒いプラダンでパネルを作りました。
これでTIG溶接機水冷化の完了となります。
大電流での溶接が楽しみです。
ちゃんと冷却してくれるかな? 冷却後の水はどのくらい熱くなって戻って来るのかな?