以前作成した集塵機のホース巻き上げ機を改良しています。
「巻き上げの動力源が動作音が大きい充電ドライバーである」
「ホースが排水用ホース(ホームセンターにある)で強度がなく頻繁に捻られる手元付近がちぎれてくる」
「巻取りドラムに綺麗に巻かれない時がある」
・・・等々の不満から改良したくなりました。
今回は、ノズル部分の改良です。
今までは100均のノズル(同じものは販売されていないようです。Amazonにもありません。)をこのように使っていたのですが、ノズルが回転(首振り)できません。
テーパー状のホース口に差し込んであるので回転しないのは当然なのですが、ホースごと捻らないといけないので意外と使いづらく、排水ホースの柔らかさに助けられ何とか使ってきました。
新しい黒いホースは捻ることが難しくノズルが回転(首振り)しないと非常に使いずらい。
ホースリールをグレードアップしようとホースを替えたら余計な工作が発生! またまた楽しみが増えました。
太いワンタッチカプラー
ホースリールを一新するので中途半端にグレードアップではなく周辺パーツもグレードアップします。
回転して脱着可能なカプラー式にします。 お手本は水道ホースや空圧機器のワンタッチカプラー。
カチッと脱着できてクルクル回転してくれます。回転するけど抜けません。 この機構なら違うタイプのノズルをいくつか用意してワンタッチで交換できます。 便利そう!
集塵機(掃除機)のホースって大体内径32㎜~35㎜くらい。 これに合うカプラーってあるのかな?と探したのですが見つかりません。 またまた自作の始まりです。
アルミパイプとベアリング用鋼球の組み合わせで市販のワンタッチカプラーを真似て作ってみます。
断面図はこんな感じ。
市販のワンタッチカプラーははめる時は「差し込むだけ」でカチッとはまり「外すときだけ」リングをスライドさせますが、この自作品ははめる時もリングをスライドさせ鋼球を引っ込ませる必要があります。
ちょっと手抜きです。
にわか旋盤工になりました
アルミパイプ、外径40㎜、外径45㎜、外径50㎜、外径55㎜の4サイズを購入し旋盤で内径、外径を調整して組み合わせます。
アルミはサクサク削れるのでけっこう楽しい。
完成したワンタッチカプラー
先に完成したワンタッチカプラー1セット分でございます。
固定用鋼球は4カ所だけです。市販のワンタッチカプラーは8個くらい入っていますね。 水圧、空気圧がかかるわけではなく抜け止め程度なので手間を省き4個です。
では組み立ててみます。
まず鋼球を押し出すリングを装着
内側に旋盤でテーパー部分を作っておりスライドさせて鋼球を内側に押し出します。(先の断面図の青いパーツに相当)
次にスプリングを装着します
先の図の赤いコイルに相当するのですがちょうどいいサイズのスプリングがなかったので余っていたスプリング用ステンレス線Φ1.0㎜で自作。
ステンレス線を輪っかにして+4カ所斜めに跳ね上げる爪を半田付けしたモノです。
スプリングを押さえるリングに装着にはめた様子。
半田付け部分は極細ステンレス針金で縛り上げてから半田を盛っています。 これがちょうどいいテンション具合に仕上がり一発OK! でよかった・・。
スプリングを使った工作ってちょうどよいテンションのモノにたどり着くまで試行錯誤することが多いんですよね。
スプリング押さえリング装着
スプリングを押さえるリングです。先の断面図の赤いスプリングの下のグレーのリングに相当します。
スプリング押さえリングは抜けないようにΦ2㎜ネジで4か所固定しています。
これでワンタッチカプラー完成です。
ワンタッチカプラーとホースの固定
黒ホースの外径は39㎜。 カプラーの内径も39㎜。ピッタリです。
ホースの外径に合わせて45㎜、肉厚3㎜のアルミパイプを購入しました。45㎜-(3㎜+3㎜)=39㎜です。
当初、接着剤スーパーXの黒で固定しようと思ったのですが、スプリング押さえリングのΦ2㎜ネジが内径側に少し飛び出しているのでこれがちょうど黒ホースを4方向から締め上げることになり接着剤無しでも全く抜けません。
偶然ですが・・・よくできました!
今回の作業はここまでです。