切ったり削ったり穴をあけたりと、図画工作的なものが大好きな私にとってはテンションが下がる配線作業です。
フライス盤のメカ的な構造が出来上がってくるといつかは配線作業をしなくてはなりません。制御系電気回路がなければただのアルミの塊です。
PlanetCNCの制御回路と配線を組むことで命を吹き込むのです。
配線パーツの調達
多芯ケーブル、コネクター類が必要です。選定基準は以前購入した中華製フライスマシンCNC3020に使っているものと同じもの、ということにしました。
Amazonでたくさん売ってます!
明確に統一された規格が分からなくても、メイドインチャイナが席巻していますので、外見が同じなら大抵はお見込みのパーツです。
ホント~に便利です。
日本のモノづくりメーカーには嬉しくないかもしれませんが、モノづくり大好き個人には嬉しい限りです。
話は逸れますが、車・バイクのHIDランプも汎用品が出始めた当初は高電圧コネクターの規格がまちまちでしたが、知らぬ間に中華製のコネクターにほぼ統一されていますね。
なので、安いHIDバルブはどれを買ってもコネクターが合わないなどと心配する必要がありません。
同じく、フライス盤用の配線コネクター類もネットでお望みのサイズのコネクターをお手軽に大量に購入でき感謝感謝です。
と順番が前後しましたが、パーツ購入前に当然回路図を作成しておきます。これがないとコネクターやケーブル類の必要数がわかりませんものね。
フライス盤コントロール回路
今回のフライス盤の回路はこんな感じです。
後日の記録のために絵を描いておきましたが、配線作業時は鉛筆でうーんと考えながら描いています。時間がかかります。
この「目に見える成果がないのに時間が経っている」のが嫌なんですよね。今書いていて気づきました。
また、想定どおりに動いてくれない(回路の設計ミス=自分のせい)ことがあったりで、なんで動かないの!と原因判明にえらい時間を取られることがあります。
おまけに、「一カ所あとで半田付けしようと思ったところを、そのまま忘れていた」なんて単純なミスだった・・・がよくあり、想像すると萎えますね。
気を取り直して、とにかく手を動かします。
人間、作業を始めるとだんだん乗ってくるものです。仕事で先送りしないための秘訣ですね。「とにかく作業に取り掛かる」です。
きれいな配線は難しい
CNCフライス盤のコントロールボックスの中身はこんな感じです。
やはり配線がごちゃごちゃになりました。
図では、スッキリ配線を考えて描いたつもりですが、基盤、ステッピングモーターコントローラーの位置、冷却ファンの位置などを試行錯誤で決めていった結末がこれです。
何度も描いたり消したりできる配線図とは違って、現物は何度もやり直しはできません。やり直しは手間がかかりすぎです。
なので、可能な限りきれいに配置!と考えますが、試行錯誤の一発ものです・・後から「こうしたほうがよかったなあ」は出てきます。
電線ケーブルの分岐の仕方
といっても、決まったやり方があるわけではありません。
+電源を3,4つのモーターコントローラーに分岐などと、4本5本の線を半田で結線する際に私がいつもやる方法です。
線の本数が多いとき、銅線をよって半田付けするとこぶ状に半田部分が太くなってしまします。
通電すればそれでよいのですが、美しくない!と思うので、このようの捩らず、スズメッキ線で巻いてから半田付けです。
これだとあまり半田部分が膨らまずスッキリします。
よく、ラジコンヘリ、ドローンの作製時にやります。
コントロールボックス筐体
狭い作業小屋にフライス盤を置くためこんな風にわずかなスペースに収めたかったので自作しました。
手間を考えると、出来合いのボックスを利用すべきなのですが、ピッタリサイズのボックス作りガンバリました。
2.5㎜のMDFボードで箱を作り、周りにFRPを積層しています。
完成後は見えないところに設置するので、仕上がりレベルは適当です。
MDFボードは加工しやすいですが、経年劣化が早く、水分等で膨らんだり柔らかくなって崩壊していきます。
それを防ぐため、外部をFRPでコーティングし、内部はクリア(なんでもいい)を吹いて湿気を遮断しておきます。
仕上げに、つや消しブラックを吹いておけばそれなりに見えます。
コントロールボックスと12v電源&24v電源、スイッチパネルを板の上に乗せただけです。
これをフライス盤の下段にスライドさせて設置・・いや置きます。
スイッチパネルもMDFボードをFRPで補強して、カーボンシールを張っただけでございます。
カーボンシールを張ればなんでもきれいに見えるので便利!
今回の反省
これは一回限りの自作製品。仕上がりはある程度で妥協しないと前に進まないので、雑な仕上げも仕方あるまい。
配線にもボックスにも美はないけれど、スイッチパネルなど使うときに目につく部分だけもきれいに仕上げておけば、完成後の不満が少なくなるもんです。
ちょっと既製品っぽく見えれば、人は見えないところは忘れていくのです!