CNCフライスがあればいろいろ削れるぞ!と喜んでいましたが、大きな材料に穴をあけるとか、ポケット加工するなどはできないんですよね。
フライス盤のテーブルより大きなものは加工できませんね。
1m四方のアルミ板に四角いポケットを作る作業が発生したので木工用電動ルーターを流用してみました。格安ルーターでもなかなか使えるぞっ。
木工用でアルミを削る
よーく考えればアルミより硬いビットを使っていれば当然切削できますよね。
普段、木工用のスライド丸鋸で付属のチップソーのままアルミアングルなどを切断していますので、木工用電動ルーターの付属のビット(たぶん高速度鋼)でアルミを切削できるのはあたりまえっていえばあたりまえです。
心配したのは、木材よりアルミの方が強度(材料の粘り)があるのでキックバックで電動ルーターが暴れるのではないか、という点です。
プロクソンの電動リューター(ペンのデカいやつ)のサイズなら暴れても全然怖くないですが、両手で押さえて動かす電動ルーターサイズの機械が刃がブンブン回ったまま暴れたら恐ろしいです。
EARTH MAN PRT-600SCA
Amazonで7000円程で購入しました。お値段からすると入門機のようです。
付属ビットは3本
コレットは6㎜軸用と8㎜軸用が付属。
のはずが、8㎜軸用コレットが2本付属でした。6㎜軸ビットも合わせて購入したので困りました。
一瞬、「6㎜ビットを使おうと思ったのに~クソ―!」なんて気持ちが沸き上がりましたが、誰でもミスはあるものです。それに、他の付属品、本体はきちんと揃っているのですからたった一つのコレットくらいで怒ってはいけませんね。
不快な気分でいたら、どんどん不快なことが起きてしまいます。
ってことで気を取り直して(株)高儀さんにお願いの電話をします。
受付嬢が対応するのかと思いきや、穏やかな口調のおじさまが対応。
8㎜コレットが二つ入っていたことを説明すると、・・・
「Amazonでご購入ですか」と尋ねられます。
もしかして、Amazonなどの通販で買うと保証がないとでも言うのか!?と瞬間邪推しつつ、「そうです。」と返事。
「わかりました、すぐ代わりの6㎜コレットを郵送で送りますね。ご住所お名前をお願いします。」との対応。
ありがとうございます!(私の心が汚れていました・・・。)
付属品が違ってますよ→はい、すぐ送ります。というとっても簡潔な対応で爽やかでした。
いい会社ですね。
PRT-600SCAのちょっと気に入らなかった点
上下のスライド機構が渋いです。
2本のシャフトでスライドするのですが、片側のシャフトのみにスライドメタルとスプリングが入っています。
そのため、スライドメタルが捩れてシャフトに食いついてしまい滑らかに摺動しません。
大改造をするのは面倒なので、強すぎるスプリングを切断し短くしました。
これで無理によじれる力が弱くなり多少スライドが滑らかになります。
このスライドの渋さゆえ、切り込み深さの微調整がやり難いです。
下げるときは、両手で持ってスプリングに抵抗しつつ平行にスライドさせる必要があります。
使ってみて(木材)
木材に対しては十分でした。木工を極めている方からみれば入門機は使い勝手が悪いでしょうが、たまーに必要なDIY人には十分でした。
こんなにきれいに溝が彫れるなんて!と感動しました。切削面がツルツルです。嬉しい!
かなり粉塵が舞うので、付属の集塵アダプターを使いました。かなりの集塵してくれます。
うーん残念と思ったのが、
①モーターからの排気(放熱用)が下面(ビットで切削している部分)に向って噴き出すので切削くずを盛大にまき散らす効果を発揮する事、
②集塵アダプターを付けると上下のスライド量が減る事、
です。
文句があるなら自分で何とかしろ!ですね・・・。
使ってみて(アルミ)
アルミも十分削れました。木材の場合、一回の切削深さは5㎜程で試し彫りしましたが、非力な人力で電動ルーターをホールドしているので、一回の切削深さは1㎜~2㎜程に設定しての切削です。
卓上の小型CNCフライスで3.17㎜エンドミルの場合、一回の切り込み深さは0.5㎜にしているため、これより少し多めにと適当な感覚です。
ダウンカットだどちょっと気を緩めるとルーターを持って行かれますが、アップカットではほとんど抵抗を感じません。
結構使えます。サクサクアルミが削れていくのを見ているだけで楽しくなります。 大きなアルミの切削に活躍してくれそうです。