ついに溶接機を購入しました! 自作好きなら一度は憧れる溶接機です。
DIY向け溶接機はいろいろありますが、これまでの私の経験から分かったことは「目的に合わせた溶接機を選定し、お金はケチるな」です。
きれいに小物、薄物を溶接したいという私の目的に適した溶接機はTIG溶接機でした。
ちょっと高いですが、買ってよかったー!の一言です。
これまで、アーク溶接機(1万円程)とSUZUKIDのワイヤー式半自動溶接機を使ってきましたので、それぞれについて一言述べます。
アーク溶接機(溶接棒)について
なかなかアークが飛びません。100v機だったのでパワー不足なのでしょうか。
溶接棒をチョンチョンと接触させるとバチっと音が出ますがなかなか継続してアークが飛ばず、逆に長めに接触させると溶接対象にくっついて溶接棒が赤熱してしまいます。
とても難しく初心者向きではありません。溶接が億劫になってしまいました。
100v溶接機は低廉なので飛びつきやすいですが、初めて買う溶接機でとしては絶対おススメしません。
半自動溶接機について
SUZUKIDのワイヤー式の半自動溶接機を使ってみまたところ、カンタンにアークを飛ばすことができ、「アークが飛ばなかったのは腕じゃなく溶接機のせいだったんだー」と小躍りしておりました。
半自動溶接機は、電流やワイヤーの供給速度を使い込んで覚えれば結構使い勝手がよかったです。
100vコンセント(電源)さえあればどこでも使えるところも魅力です。
鉄筋などを使ったアイアンアートなどに向いているのではと思います。
これらアーク溶接機、半自動溶接機を使ったみた私の結論は、
「鉄筋、鉄アングルなどある程度厚み(2mm以上)のある鉄の溶接向けである」
「薄板や、ボルト・丸棒・パイプなど径の小さいモノの溶接は難しい」
「きれいな溶接は望めない」です。
溶接した箇所の周りにはスパッタ(溶けた鉄の飛び散ったツブツブ)がくっ付き、鉄骨を組むような建設現場的な溶接跡になります。ゴツイ溶接です。
アーク溶接機(溶接棒)や半自動溶接機でバイクのマフラー、エキパイ、ラジコンのパーツなど小物・薄物のきれいな溶接は難しいです。
玄人なら出来るかもしれませんが、初心者には厳しいと思います。
TIG溶接機が一番つかいやすい
DIY・工作好きのふつーの人が描く溶接って、バイクや車のパーツ、ラジコンのパーツなど比較的小物の溶接が大半だと思います。
これに一番向いているのはTIG溶接です。
これから溶接機の購入を検討しているなら、値段は高くなりますがぜひTIG溶接機も候補にいれることをおすすめします。
買ったその日からこの程度の溶接ができます。
きれいでしょ。周りが!(笑) スパッタで汚れていません(嬉)
こんな溶接を心に描いているなら初めからTIGです!
アーク溶接機(溶接棒)「難しいぞ」・・→半自動溶接機「あまりキレイじゃないなあ」・・→と遠回りするなら決して高くありません!
私は、初めからTIG溶接機を買っておけばもっと色々な工作ができたのに・・・と後悔しております。
TIG溶接を始めるまでに必要なモノ
今回購入したのは、Amazonなどで低価格で販売されている200v機です。
コンセントプラグは付属しておらず電源コードむき出しで販売されています。これは200vコンセントの形状がいくつかあるため購入者が自宅に合ったコンセントプラグを使用するできるようにとの配慮かと思います。
本体の他に購入したものは
- タングステン電極棒
1本だけ付属していますが、足りません。
ステンレス、鉄、アルミ、溶接対象の厚さに合わせてタングステン電極棒の種類、径を購入します。
私は、ステンレス、鉄、アルミにオールマイティに使えるセリウム入りタングステンの直径1.0㎜、1.6㎜、2.0㎜、2.4㎜を追加購入しました。
とりあえずなら、セリウム入りタグステンΦ1.6㎜を購入しておけばいいかと思います。1㎜厚~4㎜厚程度の溶接に対応できます。
- コレット、アルミナノズルのセット
Φ1.6㎜のタングステンを使用するなら付属品だけで大丈夫です。他の径のタングステンを使用する場合必要です。
- 溶接棒
鉄用(YT-28)Φ1.6㎜を5kg、ステンレス用(TG-S308)Φ1.6㎜を2.5kg、アルミ用(A5356-BY)Φ2.0㎜とΦ1.6㎜を各2.5kg、購入しました。
- アルゴンガス
3㎥サイズの新品充填済みをヤフオクで4万円で購入しました。
3㎥ボンベが所有できるサイズで最大だと聞きました。これ以上になるとレンタルが一般的だそうです。
ヤフオクで買うと再充填してくれる業者がいないとか聞きますがそんなことはありません。
自宅近隣のガス屋さん何軒かに問い合わせたところ、すべてのガス屋さんから「刻印がある有効期限内のボンベなら充填します」との回答でした。
ただし、中古品は出どころが不明でボンベの刻印が消されているものがあるようで、その場合は充填しませんとのこと。
- アルゴンガス調整器
金口の形状に注意。
この形状でないと日本のボンベには使えません。Amazonで安く販売しているものは金口の形状が合わないのが大半です。
- ボンベ→溶接機までのガスパイプ
ホームセンターで売っている高圧空気用のパイプで大丈夫です。内径6.5㎜、外径10㎜。
以上でございます。
意外と高かった
結局15万円程になってしまいましたが満足です。
綺麗な溶接、小物、薄板の溶接、アルミの溶接を自在に出来る楽しさを手に入れることが出来ました。
綺麗に溶接できないなあ、と悶々と試行錯誤し・・・結局出来ない、という無駄な日々は二度と帰ってきません。(大げさ?・・笑)
初めから、目的に合った投資(15万円)をしておけば「楽しい有意義な時間」+「溶接経験を積める」というとってもお得なことになるんですよね。
これからも工作のレベルアップのために投資していくぞー。