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チップソーの研磨

 この記事は、鉄、ステンレスを切る道具を模索している管理人が試しに使ったチップソーの耐久性と再研磨についての記録です。

 DIYが進むと金属の切断が必須になってきます。
 今、「鉄を切る」にベストな工具は何か悩んでいます。切断する鉄の形状(中空のパイプか、ソリッドな塊か、板状か)に合わせて工具を使い分けるものですが…まずは、厚さ10㎜までの鉄・ステンレスを切るのにベストな道具を模索中です。

 切断面の美しさに惹かれ超硬チップソーを使ったパネルソーを作成したのですが、思いのほかチップの摩耗が早く満足のいく結果を得られませんでした。
 その残念な記録です。

廉価なチップソーの耐久性

使用したチップソーは、モトユキのグローバルソーFO160鉄ステンレス兼用です。

鉄アングルを切っていたら、切断面が赤熱し刃が進まなくなりました。
 意外なほど早く寿命がきたな、という感想です。

〇使用状況

 正確に記録はしていませんでしたが、鉄アングル(厚さ3.2㎜、40㎜辺)を40回くらい切断した頃から切れなくなりました。途中でアルミアングルも数本切断しています。

 ステンレスは切断していません。使用チップが鉄ステンレス兼用とあるのでおそらくステンレスではそう持たないだろうとの判断です。
 これだけ優しく使ってあげて鉄アングル40回で切断不能になるとは・・・業務用としては困りそうですね。

 先端の角が面取りされたようにフラットになっています。

 最初の頃は切断抵抗が少なくノコ刃がサクサク進んできましたが、だんだんと抵抗が大きくなっていきました。

 チップ先端の摩耗面が進行すると途中から急に切れなくなります。

 チップの摩耗面が丸ノコの外周ラインとほぼ平行になると、刃が全く進行しなくなります。
 丸ノコ外周と同角度になれば、鉄の車輪を押し付けているのと同じになってしまいますよね。

 感覚で言うと、30回くらい切断したあたりで、「あれ、前はもっと楽に切れたような気がするが・・・」と感じるようになり、40本目で「あれ、昨日まで切れたのに突然切れなくなったぞ」という感じです。

 切れなくなる直前を観察すると、鉄アングルとチップが接しているところが赤熱してました。「ああ~こりゃだめだ」と途中で電源オフです。

 ちょっとショックですね。ステンレス用チップソーを軟らかい鉄に使うならかなり持つのでは、との目論見はもろくも崩れ去りました。

木工用丸ノコに金属用チップソーを使うのは間違い?

 そうかもしれません。金属用チップソー切断機の回転数はΦ165㎜程度の機械だと4200rpm程度と低めの回転数になっています。

 木工用は5000rpmと高めですからチップの摩耗が早くなるのも納得です。
そこで実際の速度を計ってみました。

 私のパネルソーは日立工機の木工用丸鋸Φ165㎜を使用しており実測回転数は5050rpmでした。

 よって、外周速度は165㎜×3.14×5050rpm÷1000㎜(1m)=2,616m/minとなります。

この外周速度をチップソーメーカーの最高回転数と比較してみると、そんなに高くはないように思えます。

あるメーカーの鉄ステンレス用サーメットチップソーの最高回転数
  外径   最高回転数  外周速度
355㎜    1500prm   1,672m/min
305㎜    1700rpm   1,638m/min
180㎜    5500rpm   3,108m/min
165㎜    6000rpm   3,014m/min
135㎜    6000rpm   2,543m/min
125㎜    9600prm   3,678m/min
100㎜    13000rpm   4,082m/min

この表をみると、外径300㎜クラスだけ極端に外周速度が遅いようです。

 次回チップソーを購入するときは外径を165→135に落として周速を下げてみようと思います。
 135㎜×3.14×5050rpm÷1000㎜=2,140m/rpmとぐっと遅くなるはずです。

 しかし、直径がでかい程外周が長い=チップがたくさんある=1チップ当たりの負担がすくない=長持ちすることから、外径を小さくすると耐久性が下がると思われるので、あまり期待はしないことにします。

チップを研磨してみる

 さて、摩耗して使えなくなったチップをシロウト研磨で再生できるか実験です。
 単純に買ったときと同じような形状に、つまり外周方向より少し外向きにエッジが立つようにすれば切れるはず。さっそくダイヤモンドで研磨です。

チップの摩耗具合を見ながら新品時の形を想像し、頭に描きながらリューターで一チップずつ研磨します。
 意外としんどい作業でした。
 後半になると、もうそろそろ一周するかな・・・あれ、まだまだだ、もうひと踏ん張り・・・もうすぐだろう・・・・まだまだだの繰り返しに。

だんだん作業が雑になってきます。

チップソー研磨後

外周ラインより外側に向ってチップを尖らせました。

チップ研磨後の切れ味

シロウトでも新品より少し切れ味が劣るくらいには回復できるようです。

 鉄アングルを試し切りすると、丸ノコが切れ込んでいくスピードは新品とそう変わりはないように感じます。

 が、切断面がきれいではありません。切断ラインはトータルでは直線ですが凹凸しています。

 チップソー特有の鏡のような切断面になっていますが、そのキラキラした切断面が交互に凹凸しているんです。

 恐らく、新品のチップは交互に左右に傾きがありましたが、シロウト研磨では、それをきちんと再生出来ていないのが原因かと思います。
(一応、チップの元の傾きに合わせて交互に研磨しました。)

 研磨して使い続けられそうなので、少し安心です。ちょっと切断できなくなっただけで交換となると気持ちが萎えますので・・・再生できてよかった~。

鉄を切るのに最適な工具は

 すいません、残念ながら経験の乏しい私には「チップソーの使い方が悪いのか」、「チップソーと切断対象の組み合わせが不適切なのか」、「それとも耐久性はこんなものなのか」、よく分かりませんでした。

 今回使った、グローバルソー(3000円)と2万円くらいのチップソーとどのくらい耐久性に違いがあるのでしょうか?

 モトユキさんは名の知れた日本メーカーですから、いくら安いとはいえ、粗悪品ではないと思います。

 ということは、2万もするチップソーも同じ使い方をすればそう大差ない耐久性なのでは・・・と想像し怖くて購入できません。
 しばらくは研磨しながらだましだまし使っていこうと思います。

 これで、一応チップソーがどんなものか試せたので、次は金属用バンドソーを試してみよう。

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