リビングの照明をLED電球に交換したものの、どうも暗く感じ、期待外れだなあと悶々した日々を過ごしておりました。
きっと、LED電球って言うほど明るくないじゃん!て思っている方もいると思います。
暗く感じるのは自分が年を取ったからなのか、本当にLED電球が暗いのか、はっきりさせたい!との思いから照度計を購入してみました。結構安いのね・・・(嬉)。 Amazonで3000円ほどでした。
受光部分は180度反転できます。
さて、電球の明るさはたいていルーメンで表示されています。これはその電球がどれくらいの光の量を出すかを表す単位です。
対してルクスという単位は照らされた所の明るさを表します。
配光を可変できる懐中電灯で考えると分かりやすいです。
同じルーメンの懐中電灯でも光をスポット的に絞れば照らされたところのルクスは高くなり、光を拡散させれば照らされた所のルクスは低くなります。
よって、LED電球の拡散性、使用する照明器具により同じルーメンでも手元の明るさ(ルクス)は変わってくるということです。
参考にJIS照明基準(推奨照度)を見てみますと・・・、
非常に精密な視作業1500ルクス,やや精密な視作業750ルクス、学校の実験実習室・図書館閲覧室500ルクス、教室・職員室300ルクス、
となっており手元の明るさ(ルクス)が基準です。
では、照度計を使ってLED電球は暗いのか自分の目が暗いのかチェックしてみましょう。
(買ったから使ってみたいだけ)
目次
初めに結論(LED電球は暗いのか)
- LEDだから暗いのではなく、ただ単純に40W相当、60W相当700~800ルーメンという光量は明るくないだけのことである。
- パッと立ち上がるLEDの特性のマジックにかかって「明るい!」と思い込んでいるようだ。(個人的感想)
- 買った当初は電球に注目しているためかパッと光るLED球そのものが明るく見えて喜ぶが、時間がたつと手元が暗いことに気づく。(個人的感想)
- 40W/60W相当LED電球は、3灯~5灯のシャンデリアや複数のダウンライトの同時点灯で明るさを確保する必要がある。
- 1灯、2灯で明るさを求めるなら100W相当と表記されているモノを購入すべし。(私は東芝の100W型LED電球で初めて満足できました。)
では、この結論に至った照度計での計測結果をお伝えします。
だらだらとつまらぬ箇条書きとなっております。時間の無い方はとばしてください。
実際の計測結果
1 リビングのテーブル上の小型シャンデリア3灯タイプでの計測
① 電球色蛍光灯(LEDではない)60W相当(12W・740ルーメン)を3灯装着 114ルクス
感想: 暗い。食事、落ち着いた雰囲気にはいいかも。本を読む気にはなれない。
① + 周りのダウンライト4灯(白LED)を追加 208ルクス
感想: 食事、パソコン作業には十分な明るさだが、本を読む気にはなれない。
② 電球型LED白色60W相当(8.5W・720ルーメン)を3灯装着 148ルクス
感想: 暗い。白色ゆえ対象物が若干鮮やかに見えるが、光の量が少ない。本を読む気にはなれない。
② + 周りのダウンライト4灯(白LED)を追加 222ルクス
感想: 食事、パソコン作業には十分と感じる明るさだが、本を読む気にはなれない。
③ LEDスポット白色(5.5W・550ルーメン)を3灯装着 161ルクス
感想:だいぶ明るくなったという印象。しかし手元のみで光のドームに包まれているように見える。
自分の周り以外は暗くなんか暗い部屋だなあという印象。やはり本を読むには暗い。
③ + 周りのダウンライト4灯(白LED)を追加 250ルクス
感想: 250ルクス程になると「本を読んでも困らない明かるさ」と感じる。
【リビングのテーブル上の小型シャンデリア3灯タイプ】での明るさ比較で分かったこと
- テーブル上で250ルクス程度確保できれば食事・パソコン作業には十分な明るさ。
- 電球型LEDで700ルーメン程度のモノを3灯同時点灯しても250ルクスは確保できなかった。
- 落ち着いた雰囲気を目指すならよいが、部屋は明るく料理が美しく見えた方がいいと思っている場合40W/60W相当700ルーメンクラスのLED電球は役不足。
(実は、これまで安さにひかれて何種類か買って失敗しています。)
2 勉強部屋、机の直上ライティングレールでの計測
電球色蛍光灯60W相当(12W・740ルーメン)1灯のみ 187ルクス
感想:暗い。本を読んだら目が悪くなりそうと誰もが感じる明るさ。
LEDスポット白色(5.5W・550ルーメン)1灯のみ 309ルクス
感想:読書に十分な明るさだが手元のみ明るく部屋は暗く感じる。スタントライトのみで読書している感じ。
2灯同時点灯 368ルクス
感想: 非常に見やすい。読書、事務作業に十分な明るさ。これ以上明るいと白い紙質の本ではまぶしく感じる。
【勉強部屋、机の直上ライティングレール】での明るさ比較でわかったこと
- 白色と電球色の同時点灯は自然な明るさになる。白色の冷たさもなく電球色の薄暗さもなく欠点を補い合い、よい組合せ。
- 読書や書き物には、デスクのほぼ真上にライティングレールを配置し照らした方がスタンドライトのように片方に影ができず見やすい。
- 40W/60W相当700ルーメンクラスのLED電球はスポット的に使うなら十分な明るさ。
3 作業小屋での計測
天井の1灯だけ点灯して比較してみました。
電球型蛍光灯 白色100W相当(23W・?ルーメン)天井から1mの距離 140ルクス
感想:これ1灯だと薄暗い倉庫です。
電球型LED 白色100W相当(10.8W・1520ルーメン)天井から1mの距離 270ルクス
感想: 100W相当LED万歳! 1灯だけでも薄暗いとは感じません。だいぶ光量が違いますね。
【作業小屋】での明るさ比較でわかったこと
- DIY、工作スペースの照明は100W相当一択である。
- 40W/60W相当は安物買いの銭失いになる事請け合いです。
以上、照度計で遊んで分かった事でございます。
というわけで先の結論に至りました。
- 40W相当、60W相当700~800ルーメンクラスは意外と暗い。
- 点灯しているLEDそのものは明るく見えるが手元は暗い。
- 3灯~5灯のシャンデリアや複数のダウンライトの同時点灯で明るさを確保する必要がある。
- 1灯、2灯で明るさを求めるなら100W相当と表記されているモノを購入すべし。
私が満足できたLEDの№1は、100W相当の東芝製LDA11D-Gで、お値段は一個で2216円です。
№2は60W相当スポットタイプの白色LEDです。素子が丸見えなので十分明るさを発揮してくれています。
安価なLED電球が大量に販売されている中で東芝の1個2000円はちょっと引いてしまいますが、十分な明るさにお値段どおりの満足を得られると思います。
DIY、工作に必要な明るさについて
細かな作業には高いルクスが必要です。さきのJIS照明基準には「やや精密な作業は750ルクス」とありました。
うちの作業小屋の作業台を計測するとな~んと「826ルクス!」。嬉しいです。
作業台の照明の様子。写真だと暗いですね。(笑)
108連LED照明を作業台上方に3セット+室内を電球型蛍光灯5灯で照らしているため作業台のどこでも800ルクス程あります。
このくらいあるとチップLEDなどを扱う電子工作でもスタンドライトは不要です。
JIS照明基準の「やや精密な作業は750ルクス」は本当のようですね。